賢明なる投資家 − 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法 | |
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あのバリュー投資家ウォーレン=バフェットの師となった人物が書いた本。ほくほくの現物株投資・ポートフォリオ構築の参考にしている本です。バリュー投資のバイブル的存在。
著者のベンジャミン=グレアムは既に故人ですが、バリュー投資の創始者と呼ばれる人物です。あのウォーレン=バフェットの師匠としても有名な方で、この本はバリュー投資の古典として有名です。
バリュー投資のポートフォリオ構築・運用方法が、過去のマーケット分析と共に詳細に記述されています。
著者の投資哲学は極めてシンプルで参考になります。
1.投資とは、詳細な分析に基づいて行うものであり、元本を保全して、適切なリターンを上げることと定義する。この条件を満たさないものを投機と呼ぶ。これらの哲学の詳細が、この本の中で展開されています。
2.将来のことはわからないのだから、投資家は手元資金をすべてひとつのバスケットに入れてはならない。その安全で堅実な範囲を超えて冒険に挑んだ人々は、精神的に大きな困難を背負うことになる。
3.投資家と投機家の相違は、その人が相場変動に対して、どのような態度で臨むかという点である。投機家の関心事は、株価の変動を予測して利益を得ることであり、投資家の関心事は、適切な証券を適切な価格で取得し保有することである。
4.安全域の原則を確固として守ることによって、十分なリターンを得ることが可能である。安全域の原則は、割安銘柄に適応することでさらに明白なものとなる。割安銘柄は、株価がその株式の本質的価値よりも安い状態にあるわけであり、その差が安全域である。
その基本的な投資スタンスは、債券と株式を組み合わせたバリュー投資。債権と株式の投資割合を一定に保つことによって、株式が値上がりした時は売り、値下がりした時は買いという基本的な取引手法が構築されます。
さらに株式の銘柄選定を厳密に行う事により、ポートフォリオの価値向上を目指すというのが、簡単に言えば著者の資産運用術になります。
非常に読み応えのある本なので、その内容すべてをここで紹介することはとてもできません。
注目すべきなのは、著者の弟子達がいずれも資産運用で成功しているという点。ヘッジファンドのように劇的に成果を上げる方法ではありませんが、失敗が極めて少ないという点において、素晴らしい投資哲学と言えるでしょう。
ほくほくの場合は、当時存在していなかったハイリスクな金融商品を組み合わせていますが、基本的なポートフォリオ構築の考え方はこの本に書かれていることを基礎としています。
「どんな風に資産を運用しようかな?」と考えている方にお勧めの本です。