さて、今回は、ポートフォリオの効果について。
資産はポートフォリオを組みましょう
よく言われる言葉です。
あるいは、
卵を一つのバスケットに入れるな
なんていうのもありますね。
本当にそうでしょうか
これが今回のトピックです。
よくある説明、あれが微妙に理解できないのです。
例えば、こんな説明。
Aという株に100%投資している時、その株が50%下落すると50%の損失になってしまいます。
でも、Aという株と逆の値動きをする銘柄Bにも半分投資すると、Aが50%下落してもBが25%上昇するので、ポートフォリオとしては25%の損失に抑えられます。
だからポートフォリオを組む意味があるということなのですが、ちょっと待った!
じゃあ逆に、Aが50%値上がりした時はBが25%値下がりしてしまうので、儲けは25%にしかならないのでは?
単純に考えると、これはリスクを分散した分、リターンを下げる投資方法でしかないわけです。
リスク半分のかわりにリターンも半分。
それが上記説明の例です。
株式と債券の組み合わせの説明も似たようなもの。
株式と債券の値動きは逆相関(要するに逆の動き)なので、分散投資することによりリスクが抑えられます。
でもそれって、リターンも抑えられるということなんですよね。
つまり、分散投資とは、リターンを抑える投資方法とも言えるわけです。
では、ポートフォリオを組む意味はないのか
散々話をふって申し訳ないのですが、
ポートフォリオを組む意味はあります。
厳密に言うと、ポートフォリオを組むと、リターンは減少するが、リスクはより減少する ということが理論的に証明されています。
これがポートフォリオ理論とよばれるものです。
ポートフォリオ理論(Portfolio theory)
一般的に、モダンポートフォリオ理論のことをポートフォリオ理論と呼んでいる。最適なリスク管理を数学的に分析する為の考え方。
リスクとリターンのトレードオフのなかで、「どのような選択をおこなうべきか」、「どのようにリスク管理をおこなうのか」、「そのコストをどのように評価するのか」ということなどを示すものである。野村證券 証券用語解説集
このポートフォリオ理論。
内容は別の機会に譲るとして、一時かなり学会ではやりました。
なんせ、お金を儲けるための理論ですから。
かなりはやり、そして理論が進歩し、ノーベル経済学賞を受賞する研究者も出ました。
以前破綻した、LTCMのロバート・マートン博士とマイロン・ショールズ博士もそうでしたね。
参考までに、この記事の末尾に、近年のノーベル経済学賞受賞者を載せておきます。
◆過去の関連記事
●ポートフォリオとは @
http://hokuhoku-portfolio.seesaa.net/article/62784175.html
●ポートフォリオとは A
http://hokuhoku-portfolio.seesaa.net/article/62789499.html
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